土木構造物を安全に経済的につくるだけではなく、環境を考えた設計、施工が必要不可欠な昨今。私たちは自然環 境に注目し、今ある自然環境をいかに守りながら土木建造物を施工し、施工後の自然環境の変化をいかに小さくして行くかなどを予測して設計、施工してゆくこ とを重要なことと考え、環境に配慮できる土木技術者の育成を目指しています。
1年目
測量、環境調査などの基礎を中心に実習します。
2年目
基礎的な分野からさらに深く実習します。
3年目
応用的な実習、課題研究では自ら課題を決め取り組みます。
科目 | 学習内容 |
測量 | 測量成果は、地図編集、各種建設工事の計画・設計・施工ほか、近年では、防災にも積極的に利用されていることから測量作業全般にわたっての知識と技術を習得し、実際に活用できる能力と態度の育成を目指します。 |
工業情報数理 | コンピュータにおける情報の表し方や処理の仕組み情報社会を支える情報技術の役割や影響を理解し、問題解決においてコンピュータを効果的に活用するための科学的な考え方や方法を習得するとともに、実際に活用する能力と態度の育成を目指します。 |
土木施工 | 土木施工について実際の土木事業を踏まえての理解と関連する技術を身につけるとともに、安全で安心な土木構造物を施工する力の向上を目指して自ら学び、工業の発展に主体的かつ協働的に取り組む態度の育成を目指します。 |
土木構造設計 | 力の釣合い、外力と応力および部材断面の性質などの力学の基本的な知識を習得するとともに安全で安心な土木構造物を設計できるよう示方書などを用いて、土木構造物の部材の具体的な設計を理解し、活用できる能力の育成を目指します。 |
社会基盤工学 | 自然災害の多い国土において、災害を防ぎ、自然環境を保全するうえで、社会基盤にかかわる土木事業の重要性を学ぶとともに、産業や経済の基盤を支え、国民が豊かで、住みやすい社会生活を営める社会基盤の整備・維持に必要な資質・能力の育成を目指します。 |
土木基盤力学 | 建設工事では水に関連した工事がきわめて多いため、水の運動を力学的に取扱う「水理学」という学問を通して水の基本的性質、水の流れの状態、水が流れるときにほかの物体に及ぼす影響などを学び、構造物を支える地盤の土がどの程度の強さを持っているのか、構造物の荷重が作用した場合に地盤沈下や変形があるかどうかなど地盤の土の性質について「土質力学」を学ぶことで、水と土に関わる事象について土木工事の計画、設計及び施工に活用できる能力の育成を目指します。 |
製図 | 製図の基礎を十分に把握し、土木製図に関する基本的な知識と技術を習得するとともに、図面を正しく読み、作成する能力を養います。また、土木製図の重要性を理解し、測量製図、設計製図、CADの基礎的な技術を活用できる能力の育成を目指します。 |
工業技術基礎 | 専門分野の学習に先立って、工業の各分野に共通に必要である基礎的な態度、技能、知識などを実験・実習により体験的に学習することで工業に関する広い視野と問題解決の能力及び意欲的な態度の育成を目指します。 |
実習 | 日本の伝統的な技術・技能にふれるとともに、安全衛生や技術者としての倫理、環境及びエネルギーへの配慮などについて、総合的に理解するため、土木材料実験、土質試験、水理実験を行うとともに関係機関と協働することで環境保全について学び、工業の発展を担う職業人として、必要な資質・能力の育成を目指します。 |
課題研究 | 作品制作・製品開発、調査・研究・実験、産業現場等における実習、職業資格の取得を通して、社会を支え産業の発展を担う職業人として必要な資質・能力の育成を目指します。 |
環境土木科では、各資格試験への挑戦、十勝管内企業への現場見学、二年次でのインターンシップを通してキャリア教育を行っています。
全員受検資格 | 主催 |
2級土木施工管理技術検定 |
(一財)全国建設研修センター |
コンクリート製品検定 |
(一社)全国コンクリート製品協会 |
計算技術検定 | (公社)全国工業高等学校長協会 |
日本語ワープロ検定 | 日本情報処理検定協会 |
情報処理技能検定(表計算) | 日本情報処理検定協会 |
任意受検資格 | 主催 |
測量士補 | 国土地理院 |
危険物取扱者試験 | (一財)消防士試験研究センター |
環境土木科より
(環境土木)2年生環境学習
9月18日、2年生の環境学習を行いました。
十勝川音更川合流点下流左岸高水敷へ到着し、本実習の説明を受けてヤナギの生育モニタリングを行いました。
河川敷にヤナギが増えると増水時に流れをせき止め洪水の原因となります。簡易な方法でヤナギの再樹林化を防止する方法を検証します。
今年度から年2回のヤナギの刈り取り3年間継続的にを行うことにより、ヤナギの再樹林化をどのくらい抑えられたかを検証することがこの実習の目的です。
各班自分たちの担当区画のヤナギの胸高直径を測定し、ヤナギの生育本数を記録しました。
最後に、生徒代表より謝辞を述べ本日の学習を終えました。
2年生次回の環境学習は、タンチョウの給餌場づくりを行います。
(環境土木)1年生環境学習(河川測量)
9月16日に1年生環境学習の一環で河川測量が行われました。その様子をお伝えします。
実習地である相生中島ワンドに到着し、実習の注意事項を確認し5班に分かれて測量を開始しました。
ウェーダーとライフジャケットを装着し、各班に分かれて河川測量を開始しました。
この測量はワンドの河床の形状を把握するために、横断的に行います。
午後も更に測量が続きました。このような大規模な測量は初めての経験ですが、しっかりとこなしていました。
最後に生徒代表より、感謝の意を述べ無事実習を終了しました。
次回は、11月に今回の測量成果を検証します。大変ありがとうございました。
(環境土木)1年生地域防災訓練
9月11日、環境土木科1年生は宮坂建設工業株式会社様主催の第33回地域防災訓練に参加しました。その様子をご覧ください。
本校を出発してからは15分程度で会場に到着です。
上の写真は、土嚢(どのう)を作って運んで積み上げる水防訓練を帯広農業高校1年生のみなさんと競技方式で体験させていただきました。
新聞社の方から取材があり対応させていただきました。
地震体験車の試乗では笑顔が出ておりますが、「実際に起きたことを想像すると恐怖です。」と感想を言っております。
昼食は炊き出し訓練で作った、うわさの宮坂カレーです。みんなが楽しみにしていた宮坂カレーは、うわさ通り大変美味しかったです。ごちそうさまでした。
昼食後の自由行動もご紹介した以外にもさまざまな体験ブースや展示があり勉強をさせていただきました。
最後は宮坂建設工業株式会社の宮坂社長よりお話をいただき学校へ戻りました。帰校後はこの日のレポートを書いて提出です。宮坂建設工業株式会社のみなさん、ありがとうございました。
(環境土木)令和7年度インターンシップ②
令和7年度インターンシップの様子の続きを掲載いたします。
東光舗道㈱様では、アスファルトプラントの見学を行いました。
東和工研㈱様では、農業用排水路の現場を見学し積極的に質問していました。
植村土建㈱様では、CADの実習を行っていました。
萩原建設工業㈱様では、魚礁設置工事の現場を見学していました。
栗林建設㈱様では、道路工事の現場で杭ナビを用いて丁張測量を行っていました。
加藤建設㈱様では、覆道補修工事の現場を見学しました。
北王コンサルタント㈱様では、魚礁設置工事の説明を受けていました。
多くの方々にご協力いただき、無事にインターンシップを終えることができました。貴重な体験を通して、自分たちが将来携わる仕事がどのようなものであるかを感じることができ、進路希望を考える上で大変参考になりました。ありがとうございました。
(環境土木)R7中学校教員および3年生保護者説明会2
9月10日も中学校教員および3年生保護者説明会が行われました。その様子をお伝えします。
10日は2年生女子3名が担当しました。動画の説明をしっかり行っていました。
引き続き、パネルの紹介も行いました。新聞に取り上げられた内容を説明しています。
保護者の方からの質問もあり、てきぱきと答えていました。
9日同様に、進路選択の一助になれば幸いです。
(環境土木科)令和7年度水文観測講習会
水位観測データは河川の防災や利水計画に欠かせない基礎情報であり、その重要性を学ぶため環境土木科3年生は9月8日に水文観測の講習会を受講しました。
帯広開発建設部様と株式会社北開水工コンサルタント様からご挨拶と流量観測実習のご説明をいただきスタートしました。
流量観測について40分程度の事前説明を受けたあとは、いよいよ現場に向けて出発します。
売買川左岸に到着し、実習開始です。
上の写真は測量機器を用いて低水流量観測の計算に必要な情報を計測しています。
上の写真は投下した浮子が一定区間の距離を流下するために要した時間を計り、高水流量観測の計算に必要な情報を計測しています。
帰校後は、観測データの計算や処理の方法を学びました。
最後に終日ご指導いただいた方々に生徒代表より感謝の気持ちをお伝えして終了しました。
充実した内容の実習を計画していただきありがとうございました。
(環境土木)R7中学校教員および3年生保護者説明会1
9月9日に中学校教員および3年生保護者対象説明会が行われました。担当は3年生女子3名です。
3年生の説明は機知に富むもので、今回もとても分かりやすくパネルや動画の説明を行っていました。
説明の後は圧縮強度試験の紹介です。保護者の方に「どのくらいの力に耐えられると思いますか?」と質問を投げかけていました。3年生女子生徒の説明は、大変インパクトがあったようです。「素晴らしい生徒さんたちですね。」とお褒めの言葉をいただきました。
保護者の皆様には進路選択の参考になったのではないかと自負しております。ご参加ありがとうございます。
(環境土木)令和7年度インターンシップ①
9月3日~5日にかけて行われたインターンシップの様子をお伝えします。
㈱北開水工コンサルタント様では、トータルステーションを用いた測量を行いました。
東日本冨士新道路㈱様では、マーシャル安定度試験(アスファルト混合物の配合を決定するための試験)を行いました。
㈱ズコーシャ様では、橋梁点検を行いました。
西江建設(株)様では、トータルステーションを用いた測量を行いました。
アラヤ総合設計㈱様では、GNSS(GPS)測量を行いました。
㈱土木技術コンサルタント様では、トータルステーションを用いた測量を行いました。
北海道開発局帯広開発建設部様では、多くの卒業生を含む若手技術者との懇談会が行われました。
㈱平田建設様では、種子吹き付け工用種土の体積を3Dレーザースキャナーと実測値を用いて計測比較する実習を行いました。
村上土建開発工業㈱様では、UAV(ドローン)を用いた現場記録写真の撮影を行いました。
㈱川村組様では、橋梁補修工事の現場を見学しました。
㈱山内組様では、自分で作成した名刺を用いて名刺交換時のマナーを教えていただきました。
十勝総合振興局帯広建設管理部様では、杭ナビを用いて地盤高を測定し、設計書の確認点検を行いました。
後日今回紹介しきれなかったインターンシップの様子をお伝えいたします。
(環境土木)第25回高校生ものづくりコンテスト北海道ブロック大会 測量競技部門の様子
8月4日5日の2日間、令和7年度(2025年度)第25回高校生ものづくりコンテスト北海道ブロック大会(測量部門)が本校を会場に行われました。その様子をお伝えします。
グラウンドに大きな5角形を作成し、そこで競技を行います。それぞれの学校が5角形の内角を測定し、その精度を競います。測量する外業とその値を計算する内業のふたつの競技で行います。
土木系学科の生徒が日頃の測量実習の成果を発揮するために実施される競技です。各学校は3名の代表を選出し11月に開催される全国大会出場を目標としています。この画像は据付の様子で、1分半くらいで据付ます。据付の速さ・正確さも審査の対象です。
大会結果は、北海道北見工業高等学校が最優秀となり11月に高知で行われる全国大会に出場いたします。
(環境土木)令和7年度第一回体験入学の様子
8月30日に令和7年度第一回体験入学が行われました。その様子をお伝えします。在校の2年生が実習内容の説明を行いました。「コンクリートの強さを調べてみよう」と「川を流れる水の量を測ってみよう」の様子をご紹介します。
まず、「コンクリートの強さを調べてみよう」の様子です。
圧縮強度試験を行い、どのくらいの力に耐えられるか計算し理解していました。
次に「川を流れる水の量を測ってみよう」の様子です。
川を流れる水の量(流量)を正確に知るために、最初に浮きを使って一定距離を移動する時間を計り、流速を求めました。流量は流速に断面積をかけると求めることができます。
次に流速計を用いて流速を測定しました。
浮きと流速計それぞれで求まった流速を用いて、流量を求めました。流量は若干違いましたが、どうしてその違いが出るのかも学習し実習を終えました。
今回の体験入学が、進路選択の一助になれば幸いです。第二回体験入学も行われますので是非参加してください。
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北海道帯広市清流西2丁目8番地1
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